2023.11.15 Wednesday
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松本隆/風街図鑑~風編~ (JUGEMレビュー »)
オムニバス, 原田真二, 薬師丸ひろ子, 松田聖子, 近藤真彦, 太田裕美 1曲ごとに寄せられた本人コメントが面白い。思い入れの濃淡に思わずほくそえんでしまう。 RECOMMEND
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2015.07.22 Wednesday 17:48
さよならの手口 / 若竹七海
正直、想像していたより毒は強くはありませんでした。でも、現実に起こり得そうだけどなかなか起こらないような生々しい些事・葛藤の積み重ねがやるせなさや痛みを乾いた筆致で表されていて、充分堪能できました。 葉村の視点で描かれた世界は実在の地名や路線名が出てきたり、彼女の行動を丁寧かつ細かに表現されているので、解りやすいしその分リアリティが増しています。 ミステリを読むのが久しぶりだったので、エンディングに至るまでに張られた伏線、それを回収してオチまで持っていかれる快感がたまらなかったです。 大女優・芦原吹雪の存在感が全編を貫いているなァと思いました。出番は少なくとも、病床に臥す姿しか見えなくとも、それまでのスターとしての輝きと年老いて死が近づいた姿、それが読後も瞼に浮かんできます。 2015.07.11 Saturday 21:39
1789 −バスティーユの恋人たち− / 宝塚歌劇月組
噂のフランス産ミュージカル、観て参りました。1789年のフランス革命を王宮側からと民衆側からの双方の視点から描かれていました。
まず観終えて思ったこと・・・、トップコンビが全然カップルじゃなかったよ! それどころか一緒に舞台の上に場面が少ない・・・。 アントワネットの子供の養育係のオランプと龍さん演ずるロナンはキスシーン、覚えてる限り2回もありましたけれども。 どう考えても娘役トップに役をあてるにはオランプだよなー、とは思うのですが、アントワネットも見せ所は多くて、役としては路線だけど別格という難しい感じになっているように感じました。 来年の東宝版では、アントワネットが女帝花總まり、オランプが神田沙也加と夢咲ねねのダブルキャスト。おお、なんとしっくりくる配役! 宝塚で言えば、アントワネットは専科のトップ娘役がやればいいんですね。もしくは轟悠さんが今更女役でアントワネットをやればいいんですね。いややはりそれは無理があるか・・・。じゃあ、別格主演娘役というものがあればいいんですね。そんな悪ふざけも考えてしまいます。 オランプが役替わりというのも、トップ扱いの役を分散させて色々経験させようという劇団の思惑なのでしょうか。 愛希さん演ずるアントワネットはとても美しくて、浪費癖のあるわがままかつ孤独な女性で、フェルゼンとも禁じられた恋をする・・・奔放さが描かれながらも、革命が起こっても亡命せずに、夫と子らとともにフランスに残ることを選ぶという決断を下すという成長ぶりも描かれている。好演だと思います。 他に目に飛び込んでくるキャラクタといえば、美弥るりかさん演じるアルトワ。悪役でちょっとクネクネした雰囲気を醸している。おいしい役どころです。髪型もウェイビーで愛すべき悪役です。 音楽も魅力的です。ポップな打ち込みのリズムの曲もあったり、特徴的なダンスフォーメーションに載せて歌われる曲もあったり、個性的なメロディーがどの曲でも光っていました。フレンチ・ロック・ミュージカルと称しているだけあって、楽曲も力強いものが多くて大変面白かったです。 2015.07.07 Tuesday 22:12
からくりからくさ / 梨木香歩
多分、初めて読んだ梨木作品。十年以上経って何となく手に取りたくなって、一週間ほどかけて読み返してみました。 「ここにはないなにか」を探そうとしないで。ここが、あなたの場所。というのが帯文の惹句。 物語終盤、個人的に惹かれた台詞を引用します。 「ねえ、これからもきっと、こうやって、僕たちも、何度も何度も、国境線が変わるようなつらい思いをするよ。何かを探り当てるはめになって、墓を暴くような思いもする。向かっていくんだ、何かに。きっと。小さな分裂や統合を繰り返して大きな大きな、緩やかな統合のような流れに。草や、木や、虫や蝶のレベルから、人と人、国と国のレベルまで、それから意識の深いところも浅いところも。連続している、唐草のように。一枚の、織物のように。光の角度によって様々に変化する。風が吹いてはためく。でも、それはきっと一枚の織物なんだ」この言葉は、他の梨木作品にも通じる気脈のようなものを現しているように思えて仕方ないのです。余りに鋭い。 四人の若い女性たちの共同生活、自然の持つ力、それを手作業で作品にうつしていくこと。 魅力的な人物――ただ字義通りに美しかったりはつらつとしているだけというわけではなく――の一年を描いたこの物語は、人間の業の深さを丁寧に深く描いている。 機織、染色、庭の植物を食べる、など、自然の暴力的なまでの力とスケールの大きなうねりの中で、それでも日々を淡々と過ごしている様子は、不思議なまでに「正しい」と言い表したいものである。 終盤はドラマティックで、希望に満ちたものでありながら、どうしようもない苦みも含まれている。生きることのどうしようもなさに抗うこと、「変化する」ことに流されること、ともに同じことを別の表現で伝えようとしているのではないか。 彼女たちのその後を描いている『りかさん』所収の「ミケルの庭」も、りかさん本編も読み返したくなりました。 2015.07.02 Thursday 18:38
宝塚歌劇 華麗なる100年 / 朝日新聞出版編
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