- 玻璃の天 (文春文庫)
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- 発売元: 文藝春秋
- 価格: ¥ 500
- 発売日: 2009/09/04
- 売上ランキング: 17119
- おすすめ度
前作『街の灯』につづく三部作の二冊目。
昭和初期の、戦争直前の緊迫度を増していく中での、お嬢様である「わたし」と運転手ベッキーさんの出会った「日常の謎」系連作短編集。表題作含む三作を収録。
前作を読んだのが五年も前なので、細々したとした前作とからんだエピソードが解らなかったりしたのです。が、それを差し引いてもやはり北村さんの腕。
少しずつ明かされていくベッキーさん、成長していく「わたし」。
激動の昭和期の嵐の前の静けさが、直木賞受賞作でもある次作ではどのようにヒロインたちをのみこんでいくのか・・・、それがとても楽しみなようであり、見たくないという気持ちでもあり。
近いうちに『鷺と雪』も読んでみたいと思います。