2023.11.15 Wednesday
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松本隆/風街図鑑~風編~ (JUGEMレビュー »)
オムニバス, 原田真二, 薬師丸ひろ子, 松田聖子, 近藤真彦, 太田裕美 1曲ごとに寄せられた本人コメントが面白い。思い入れの濃淡に思わずほくそえんでしまう。 RECOMMEND
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2006.10.30 Monday 02:43
オクラホマ! / 宝塚歌劇月組
2006年10月
於:日生劇場 古きよき時代のアメリカを舞台にカウボーイや農場で働く若者たちの姿を描いた、宝塚ではじめて上演された海外ミュージカル(映画化もされている)。ブロードウェイでの初演は1943年(!)、宝塚では1967年が初演で、20年ぶりの再演。 牧歌的で大それた事件も起こらない、シンプルなお話。日生劇場公演はこれまでも海外ミュージカルばかりだし、こういう前時代的な古臭い話でもまぁ許されている部分があると思います。大劇場公演で一本物でこれはありえない。いろいろ端折って一幕モノにすればなくはないのかもしれないが、それでもありえないか。 とにかく、2006年のタカラジェンヌが古めかしい役柄をやってること自体は価値があるのかもしれません。 2006.10.26 Thursday 21:55
強運の持ち主 / 瀬尾まいこ
瀬尾作品にしては重さがなく、いつにもまして読みやすい。読みやすすぎてちょっと物足りないくらい。 ヒロインは一人で働ける仕事を探した結果、占い師になったルイーズ吉田。彼女の店にやってくる客や、押しかけお手伝い、アシスタントなどを通して、人のつながりとかそういうようなものを描いていく物語。 別に悪くないんだけど、あっさりしすぎた印象を与えてしまうのは、おそらくルイーズのもとを訪れる人々は店の場面でしか登場せず、一番ドラマチックに描くことが出来るシーンは割愛されている。ルイーズがたまたま目撃したり、休みを返上して客の様子を視察する部分は登場するけども、補助的な役割にすぎないし。 ということで、彼女が「強運の持ち主」である恋人の道彦ともに過ごす日常のなかで、さりげないけど大事なことに気づいていくというところが勘所となっています。だから出会う人々によって変わるルイーズに重点が置かれていて、その相手の描写は少ない。 意図的なものでしょうし、これはこれで作品としての質は高いです。個人的にはあんまり好きじゃないけど。それにしても瀬尾まいこの高値安定ぶりは凄いなあ。 2006.10.22 Sunday 20:27
AKURO 悪路 / TS Musical Foundation
於:池袋サンシャイン劇場
ポスターやチラシの「耳を澄ませ、聞こえるか。太古の叫びが・・・。俺たちは鬼じゃない、俺たちは人間だ!」という惹句がツボにはまったので、おそるおそる観にいってまいりました。 アテルイ・悪路王という題材、たまたま読んだ演出・振付の謝氏のコメント(歴史の表舞台には出てこない存在が現在の礎となっている、というような感じでした)などから、メッセージ性がギッチギチにつめこまれすぎていたらどうしようという不安もあったし、おおよその結末が想定できてしまうなかで、いかにあざとくない見せ方をしてくれるんだろうか、という期待も込めて観劇。 2006.10.15 Sunday 05:52
GALAXY TOUR 2K6 / CRAZY KEN BAND
於:中野サンプラザ
決して万全の体調で臨んだわけではなく演奏中もずっと頭が痛くて仕方なかったのにもかかわらず、ニューアルバム「GALAXY」を事前に全く聴くことができなかったにもかかわらず、2階席で距離は離れていて1階前方のお客様ほど盛り上がることはできなかったのにもかかわらず───そんなディスアドバンテージを軽く吹っ飛ばして、魅惑の3時間をプレゼントしてくれたクレイジーケンバンドを改めて尊敬し、初めて生でその魅力を体感できたことでこれまでよりずっと好きになりました。 サンプラザのホール内に入ったのは初めてだったんですが、もっと大きな開場を埋められるだけの人気と実力を兼ね備えたミュージシャンがやる会場というイメージに違わぬ落ち着きとゴージャス感のあるホールで、それがまたバンドと客層のオトナな感じにぴったりはまっていました。 熱狂的なファンも、ちょっと興味があって見に来た程度の人も、連れられてきただけの同伴者も、どんな人でもきっと楽しめたであろう、粋で洒落てて格好よくてセンスがあって面白い至福のショータイム。楽しかったなァ。 剣さんの鍵盤弾き語りから楽器が加わっていく演出は鳥肌がたったし、二、三回曲をやり直したりする演出なのかアドリブなのか初心者には解らぬ部分もちゃんと楽しめてしまうわけだし。 曲を知らなくても歌詞は聞き取れてちょっとホロリ・ニヤニヤしたりして、意識せずとも身体はリズムに合わせて動き出してしまう。曲そのものの良さと演奏の巧さは言わずもがな、メンバーの皆様もそれぞれに濃くてカッコイイ! 最初から最後まで、退屈なんてさせる隙を与えない大人の円熟味! 器のデカさ! 興奮しっぱなしでした。 今度はコンディションを最高の状態にして、CKBの皆様と彼らを愛する観客の方々とともに楽しみ尽くしたい! 2006.10.09 Monday 00:07
元禄忠臣蔵 第一部 / 国立劇場
国立劇場開場40周年記念として、忠臣蔵を三月にわけて初めて全編通し上演とのことでにわかに興味が湧いてしまいまして、お値ごろな料金だったこともあって、観て参りました。
歌舞伎を見た回数が片手で足りるほど右も左も解らぬ者が、たまたま休みの日と重なっていたので初日の切符を確保してしまいました。完成度の高いものを見たいのであれば楽日に近い公演のほうがいいことは百も承知でありましたが・・・うーん、やっぱり初日ならではの台詞の危うさとかそういう面では、吉右衛門、富十郎、芦燕のお三方はプロンプタにかなり頼っていらっしゃった程度でした。それよりも、プロンプタの声が三等席の後ろのほうまで丸聞こえなのに衝撃を受けました。イヤホンとか無粋な文明の利器は使っちゃいけないんでしょうか。聞こえていないことして済ますのはなかなか難しくて、慣れるのに時間がかかりました・・・。 そして、吉右衛門、富十郎は台詞につまっている時間も間合いとしてうまく成立させていたものの、芦燕は登場した最初の場面では見てるこっちがハラハラするほど黙ったりしてびっくり。次の場面からはそれほどでもなくなったんですが。 六幕十二場、幕間も入れて四時間半もあるのかよ・・・! と開演前にその長さに僅かに慄いていたのですが、いつの間にか見入ってしまってあっという間でした。記念公演としてかかるだけあって、ただ長いだけじゃないですね。どの場面もそれぞれに退屈させないし、初心者でも難なく舞台上の世界に入り込める台詞遣いだし、想像以上に面白かったです。 吉右衛門の凛々しく風格もあって、懐の大きさを感じさせる立ち姿は格好よかったし、富十郎の野放図だけど無骨なやさしさを併せもっている人物像を感じられ、梅玉の浅野内匠頭は、切腹に至るまでの場面で見せる哀切をたたえた表情は得も言われぬ美しさで。 種太郎と隼人は声がまだ少し子供こどもしているし、他の演者と比べると台詞回しもちょっと拙いのだけれど、若さ特有の輝きが眩しかったです。 来月の藤十郎の内蔵助もまた違った味わいを堪能したいです。あと、ほとんど男ばかりだった今月と打って変わって、女形が多く出るようなので、華やぎにも期待しつつ。 追記:第二部は見に行けましたが、所用で肝心要の第三部を見ることが出来ませんでした。いつか幸四郎を見に行くぞ! 2006.10.08 Sunday 20:58
夏期限定トロピカルパフェ事件 / 米澤穂信
高校生の男女が繰り広げる非‐恋愛系青春ストーリー、プラス・ライトミステリ。読んでみてのこの作品──前作『春期限定いちごタルト事件』もひっくるめたこの〈小市民〉シリーズ全体について、改めてそんな言葉が思い浮かびました。 ミステリの部分は派手ではないけれどよく出来ていて、それが短編ごとの面白さだけでなく、全体を貫流するひとつの物語の魅力を引き出しているように感じます。 小佐内さんと小鳩くんの先行きも気になるし、健吾にもひと波乱ありそうな予感・・・。 次は「秋期限定モンブラン事件」とのことで、季節一周で完結だとすると、それが「転」にあたるのでしょうか。米澤氏のシリーズものの定番である「引き」のうまさは今回も健在! 終章での息詰まるような駆け引きは『愚者のエンドロール』を彷彿とさせます。若さの中に横たわる自意識と理性のせめぎ合いのなかで揺れるふたりのやりとりは、絶妙。恋愛要素が取り払われているからこそ、ふたりの怜悧さ、生真面目さがリアルに感じられるところもあるし。 解説でも書かれているように、米澤氏自身はビルドゥングス・ロマンを目指しているとのこと・・・それは〈古典部〉〈小市民〉の両シリーズともにいえるのだろうし、読み手の予想を超えたものを作品として提示してくれることを信じています。 |
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