2023.11.15 Wednesday
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松本隆/風街図鑑~風編~ (JUGEMレビュー »)
オムニバス, 原田真二, 薬師丸ひろ子, 松田聖子, 近藤真彦, 太田裕美 1曲ごとに寄せられた本人コメントが面白い。思い入れの濃淡に思わずほくそえんでしまう。 RECOMMEND
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2006.02.26 Sunday 21:50
犬はどこだ / 米澤穂信
紺屋S&R(サーチ・アンド・リサーチ)シリーズの1作目。思い描いた道を歩いてきた紺屋がつまづいて行き着いたのは、故郷で犬探し専門の探偵になること。しかし舞い込んできた依頼は、失踪した女性の行方探しと、古文書の調査。転がり込んできた学生時代の後輩ハンペーを心ならずも雇い、ふたりはそれぞれの調査を開始するのだが・・・。 軽すぎず、重すぎず。心情吐露がくどくなりすぎず、かといって淡々としすぎず。あくまでも軽妙な文体で、最後まで読みやすく、後半の展開はスリリング。興奮しました。 単品としてもかなりレベルの高い作品だと思いますが、シリーズものとしても、次作以降への伏線も随所に用意されていて、さすがは米澤さん! と嬉しくなっちゃいます。他の作品より若干登場人物の年齢が上だったり、ハードだったりする部分や、紺屋とハンペーなどなど、気になるキャラクタたちの行く末が気になります。 詳しくは以下に。ネタバレの上、かなり邪推してます。 2006.02.09 Thursday 21:34
神様 / 川上弘美
愛らしい虚構の数々に、思わず顔がほころんでしまう。壺をこすると出てくるコスミスミコ、くま、河童、叔父の幽霊、人魚、梨の精、えび男くん。非日常のなかから覗くふとしたそれらの息遣いが、とても生々しくもある。 やわらかくて飄々とした筆致が心地よく、そして心があたたまるようなやさしさとせつなさを残して消えていく物語は、また他の作品と異なった味わいで、川上さんの芸達者ぶりを再確認するのでした。 2006.02.06 Monday 18:54
まほろ市の殺人 夏―夏に散る花 / 我孫子武丸
「幻想都市の四季」をテーマに、架空の街を舞台に4人の作家が競作したうちの一作です。 武丸さんの本は、腹話術探偵シリーズしか読んだことがありませんでした。ああいう軽さとは別の面を持った作品があることは知りつつ、手に取らないできました。・・・この作品で著者を評価しては可哀想なので、それは次の機会に譲ることにします。 で、これは祥伝社の400円文庫というシリーズから上梓されています。今の文庫の価格にすると、かなり低めの値段設定なため、枚数が限られてきまして、この本でも然り。文庫にして約120ページ弱。この制約がすべからく凶と出てしまったように思います。 話の展開が速さがテンポのよさにならず、書き込みの不足につながって、全然情感がなくなってしまっているのです。 以下、ネタバレなどございますので、お気をつけください。 2006.02.02 Thursday 21:46
地を這う虫 / 高村薫
刑事を辞めた男が、事件と絡んでいく様を描いた短編が4編収められている。 今『マークスの山』をゆっくり読み進めているのですが、高村薫はスケールの大きい長編もののほうが合うように思います。短編では収まりが悪いというか、うまくまとまりすぎていて、物足りない。 確かに、どの話にもリアリティはあって、主人公たちの地味ながらも特殊な生活感が生々しく露呈されていて面白く読めるし、それはそれでいいんだけれど・・・、ちょっと短編ならではの良さがあまり感じられませんでした。 実際に、短編集はこの1冊だけのようですし、やはり高村節は長編で堪能したいものです。 1作だけ事件の色合いが異なる「父が来た道」は、先日ドラマ化されていました。気にはしていたものの観なかったのですが、阿部寛が主役だったので、そんなビジュアルを思い浮かべてしまいました。あんな華のある容姿を想像した分だけ、生々しさとはちょっと違った印象を抱いた読後感でした。この話だけ、いわゆる事件らしい派手さがなく、抑えた展開だからというのもあると思いますが。ミステリーから離れた最近の作品に連なる流れなのでしょうか。 それにしても、読み手に疑う隙を与えず警察や政界の内部を描く高村氏の凄さを改めて思い知りました。 |
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