読書・観劇記録、音楽メモを中心とした備忘録ブログです。
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ケミカルなんだけどナチュラル。一度聴いたら病み付きになる名盤です。
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ふしぎの国のミャオ / 図子慧
ふしぎの国のミャオ (集英社文庫―コバルトシリーズ)
  • 発売元: 集英社
  • 発売日: 1989/04
  • 売上ランキング: 2397685

 

SFなのかファンタジーなのか学園ラブコメなのか。どれにもあてはまるけれど、どれにもあてはまらない。

学校に来なくなった中学のクラスメイト・トオルを何とか出席させようと、トオルの幼なじみ楓子とクラス委員の音実、光圀が山の中の家まで訪問しにいくことになる。そして、トオルの家に辿り着く前に、楓子は雷に打たれてしまう。気づくと、金色のライオンが目の前に現れる。心の中の言葉で会話することができるそのライオンの名前はミャオ。心臓のネジが壊れてしまい、運命の相手を探し出して、そのネジを借りて直さないと、このまま放っておくと心と体がべつべつになってしまうと告げられる。そしてミャオはトオルの体を借りて現れることを知る。トオルはミャオでいるときの意識があるのだという。ミャオは楓子の星辰運行図を見せ、運命の相手が中学に入ってから出会い、今年の春からさらに近づいてきたことを教える。

ミャオは水が苦手で、トオルが濡れていると姿を現すことができない。楓子の涙さえもダメなのである。そして、ミャオが姿を現したとき、楓子は仮死状態になってしまうことが解る。

ミャオが楓子に憑依した状態で、運命の人のあたりをつけて光圀が同じネジを持っているか確認したが、運命の人ではなかった。その後、トオルがアメリカにある天才児を集めて才能をのばすプロジェクトに参加するため、渡航することを楓子は知る。

全校参加のクラスマッチでソフトボールをしている最中、楓子の心と体は離れてしまった。ミャオが応急処置でそのヒゲを楓子の心と体を結んでくれて、ヒゲをたどって体に戻ろうとした。しかし、体に戻ることができない。

家族やクラスメイトが、病院の治療室の前で待っていたところ、楓子はやってきた担任の乾先生が運命の人であることを察知した。

楓子がトオルに会いたいと言っていたことを知ると、おさななじみでもある由行はトオルを探しに夜の街へと向かった。トオルは見つかったが、由行は自分より年上の男たちに「こいつの手足をしばって海に放りこめ」と命令する。もちろん、楓子やミャオがいることを頭の中で把握しての発言ではあるが。そして、いざというときに、トオルはミャオの姿に変わった。水は苦手だったミャオは由行を助け出すが、元の世界に帰ることになる。ミャオは楓子に、誰の心にもぴったり合うネジがついた心臓を送り、体は元通りになった。きっと楓子に会いにいくから、そのときまでトオルの友だちを止めないでと言う。トオルの人生のすべてのなかで、彼が触れたがったのは楓子だけだと話す。

 

ミャオが優しいので泣きそうです。トオルの非道っぷりは、彼が孤独だけれど、ミャオという存在がいてくれてこその不良道なのだと思う。楓子もトオルを気にかけるようになって、乾先生とお姉ちゃんが結婚するというニュースを知らせた際には、花束を贈ってくるくらい人間らしい面も見せてくれる。あれ、乾先生って楓子の運命の人だったんじゃなかったっけ? ミャオの心臓があるからもう運命の人のネジはいらなくなっちゃったんですかね。運命の人だからといって恋愛関係になるわけではないそうなので、義兄妹という関係でもアリなのか。

トオルが孤独ではなく、ミャオと楓子が少なくともいることをどこかで感じて、カタストロフィを防いでほしいな。

| coutaca | 書籍(図子慧) | comments(0) | trackbacks(0) |
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