読書・観劇記録、音楽メモを中心とした備忘録ブログです。
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ケミカルなんだけどナチュラル。一度聴いたら病み付きになる名盤です。
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サイコトパス / 山田正紀
サイコトパス
サイコトパス
  • 著者: 山田 正紀
  • 発売元: 光文社
  • 価格: ¥ 1,785
  • 発売日: 2003/12/15
  • 売上ランキング: 397,985
  • おすすめ度 4.5

作中小説「援交探偵・野添笙子シリーズ」と、その作者である新珠静香の世界交互に綴られていく序盤から雪崩れこんでいく奇想天外かつ倒錯的な世界は予想外の狂気に満ちていて、あっという間に最後まで読まされてしまいました。
ミステリとしても読めないことはないけれど、やはりこれは唯一無二の山田ワールド。これまでに読んだ『地球・精神分析記録』『チョウたちの時間』『SAKURA』と通底基音はおなじ。ハードなアクション、というよりは格闘シーンもふんだんに盛り込まれていたりして。
極めて読みやすいと同時に、読み手を選ぶ作品でもあります。そして一部の人には常習性のある薬物として効きまくる感じ。

それにしても、装丁が素敵です。本の世界観を毀損することない抑制の効いたセンスで。個人的に、透け素材のカバーを使ったデザインが好きだということもあると思いますが。ちょっと調べてみたら、このデザイナーさんは洋服とかも作ったりしてるみたいで・・・多才ですね。
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チョウたちの時間 / 山田正紀
チョウたちの時間
チョウたちの時間
  • 著者: 山田 正紀
  • 発売元: 徳間書店
  • 発売日: 2001/04
  • 売上ランキング: 601,615

テーマは「時間」。人類が殺戮と破壊によって歴史を重ねてきたのは、〈敵〉が人類の発展を阻害すべく干渉を続けてきたからである。
〈時間粒子〉の存在を知り、〈純粋時間〉を往来する術を身につけた〈時間人〉である、シンとマヤ。ファシズムの台頭に怯える物理学者マヨラナ。謎の男に操られるように故郷へ向かい出生の秘密を知る新介。そして、新介の教え子・高沢が謎の少女から手渡された一匹のチョウ──。

コンパクトにまとめられてはいるものの、現代(親本は1980年発表なので、そのくらいのころ)の日本と戦時下のヨーロッパ、などなど時空を超えた壮大な物語は強烈で、なかなか読みでがありました。ハイゼンベルクとか出てきちゃうし、なかなか骨太なSF作品。
あ、マヨラナが実在の人物だというのは、読み終わってから知りました。消息不明になったという史実をうまく汲み入れているあたり、さすがです。
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SAKURA 六方面喪失課 / 山田正紀
SAKURA―六方面喪失課
SAKURA―六方面喪失課
  • 著者: 山田 正紀
  • 発売元: 徳間書店
  • 発売日: 2000/01
  • 売上ランキング: 680,675

よく考えてみるとミステリに分類されるような気もするが、読み心地は意外とそういう感じではない。表紙にもある「アクション・ミステリー」という冠がとても相応しい読後感。

体よく退職に追い込みたい人員を整理するために北綾瀬署に設けられた「喪失課」。1990年、バブルに躍っていたあの頃、組織からはみだした男たちがそれぞれに出会う事件と謎は絡まりあって、終幕へとなだれこんでいく・・・。

テンポもいいし、重過ぎなくて読みやすいし、喪失課の面々もアクが強くて。こちらでネタバレ感想とともにそれぞれの事件と最終章「消えた町」との関係を図示されています。

ミステリとしての部分が弱いというか、SAKURAとはいったいどんな人物だったのか、などなど、細かいところが腑に落ちなかったりするのですが、とにかく痛快なアクション部分に溜飲が下がりました。
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地球・精神分析記録〈エルド・アナリュシス〉 / 山田正紀
地球・精神分析記録(エルド・アナリュシス)
地球・精神分析記録(エルド・アナリュシス)
  • 著者: 山田 正紀
  • 発売元: 徳間書店
  • 発売日: 2001/08
  • 売上ランキング: 687,854

若くしてデビューし、SF、時代もの、ミステリ、などさまざまなジャンルにわたって百冊以上の本を発表してきた異才。だからこそ、どこから手を出せばいいのか全くもって解らないので、勘で選びました。1977年の作品を復刊したSF作品。とはいえ、古さは感じません。

ユングのいうところの集合的無意識と神話を失い、そのかわりに人間は神話そのものの内部で生きることとなった。〈悲哀‐ルゲンシウス〉〈憎悪‐オディウス〉〈愛‐アモール〉〈狂気‐インサヌス〉という4体のロボットとともに。そして、それらを統べるのはアマゾンの奥地にあるという「デ・ゼッサント」。
その4体を破壊するべく指令を受けた者たちによって語られた物語のなかの謎──「デ・ゼッサント」の正体が、終章にて解き明かされる。

全編にわたって、人間の意識における正常/異常とは何か、つまり自分が狂っているのか、それとも世界が狂っているのか、というテーゼが反復されていくのです。各章ごとにさまざまな都市の様子が描かれ、それぞれの主人公たちが愛するものを喪い、そして神話ロボットを破壊するまでの経緯が面白くてたまりませんでした。特に「愛」と「狂気」はよかった。最初の二章はちょっとSFらしい設定というか、充分に面白いんだけどそれでもまだちょっと物足りなかったりしたのですが。

「愛」だけは主人公が女性なので、一人称代名詞が「あたし」で、文章自体がやけにセンチメンタルというか、いかにも男性が書いた女性の語り口という印象で、芝居がかっていてツボでした。

「狂気」は冒頭から夏目漱石を見上げる猫の視点と同一化する主人公のモノローグだったりして、どういう設定なのか知りたくて、はやく読み進めようと力が入ってしまう。
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