読書・観劇記録、音楽メモを中心とした備忘録ブログです。
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松本隆/風街図鑑~風編~ (JUGEMレビュー »)
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ケミカルなんだけどナチュラル。一度聴いたら病み付きになる名盤です。
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触身仏 蓮丈那智フィールドファイルII / 北森鴻
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 500
  • 発売日: 2005/07
  • 売上ランキング: 103633
  • おすすめ度 3.0

読書にいそしみたいと思いつつ、本来なら京極夏彦の『邪魅の雫』を読み切りたいものの、大物にとっかかる気力も時間も体力もないので、読みやすい連作短編集である北森さんのこの本をチョイス。
常識や体面を鼻にもかけない異端の民俗学者・蓮丈那智と、その助手・内藤三國が出会う数々の事件を描いている。

相変わらず読みやすい。でも、そろそろマンネリ? と思ったのだけど、最後の一編でもうひとり助手があらわれて、今後は彼女も蓮丈のフィールドファイルの常連さんになるのだろうか、それともこの回限りのゲストに過ぎないのか、ちょっと気になる。
内容に目を向けると、内藤のヘタレぶりに更に磨きがかかっていて、面白い。特に「即身仏」「ミイラ」に対するトラウマっぷりが読んでいてツボにはまりました。

ところで、蓮丈や内藤は何歳ぐらいの設定なんだろう? 蓮丈は講座を受け持って十年経つという記述があるからなんとなく察しはつくのだけれど、年齢を感じさせる描写が少ないので解らない。内藤は二十代半ばから後半、もしくは三十歳くらいだろうか。
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桜宵 / 北森鴻
桜宵
桜宵
  • 著者: 北森 鴻
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 560
  • 発売日: 2006/04/14
  • 売上ランキング: 3,478

ビアバー・香菜里屋のマスター工藤が謎を解くシリーズ第二弾。一作目と比べるとより迫力を増したように感じました。今作では読んでいていかにも現実離れをした設定にも真実味が帯びているせいで、ツッコミをいれたくなることはありませんでした。
後半の三編はブラックな口当たり。心あたたまるいいハナシより苦みが残るほうが好きになってきた・・・大人になったというより世間ずれしてきたという感じですねい。

「十五周年」
この話の主人公である日浦の年齢をいまいち計りかねます。三十代後半から四十代にかかる程度なんでしょうけど、その辺を示唆するようなことをチラリとでも入れてくれたらありがたかったりするのですが。それとも見逃しただけかな? どっちにせよ、最後に至るまで私は彼を60歳手前のおっさんだと思っていたんですが・・・、さすがにそれはないよなァ、と思って読み返してみたら、特にそれほど年老いているような記述はなかったのでした。

「桜宵」
ロマンティックさについては「十五周年」に一歩譲るけれど、これもまあ、二重にも三重にも、ありえなさそうな話ではある。

「犬のお告げ」
この本のなかで一番あっけらかんとしているというか、後味の悪さが淡白。純然たる全き悪意ではないものによって他者を崩壊に導こうとしている。

「旅人の真実」
工藤にとってかなり特別な存在であると示唆されている香月がやっぱり気になります。個人的には工藤の知られざる過去とか、別に明かさなくてもいいんじゃないかと思っているのですが、どうやらちょっとずつその辺を切り出していくような気配を漂わせてます。
がっつりした長編とかこのシリーズには似合わないというか想像ができないのだけど、やるとしたら工藤に現在の不思議な勘をもたらしたような何かが白日の下に晒されるとかそんな感じなんでしょうか。読みたいような読みたくないような。

「約束」
学生時代に限らないけど、昔日によき時間を分け合った人を貶めたりすることだけは避けたいものだけれども。時間と生活の苦渋によって変わる関係は自分には縁がないと切り捨てるだけの自信はさすがにありません。
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花の下にて春死なむ / 北森鴻
花の下にて春死なむ
花の下にて春死なむ
  • 著者: 北森 鴻
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 560
  • 発売日: 2001/12
  • 売上ランキング: 12,511
  • おすすめ度 4.43

おいしい食事と気の利いた応対、穏やかで不思議な魅力をもつ「香菜里屋」のマスター・工藤が6つの事件の真相を解く。蓮丈那智シリーズにもこのお店と工藤が顔を出したりしていました。こういうふうに作品を超えて登場人物が行き来する趣向が北森さんはお好みのようですね。

派手さはないけど、心にしみるような味わいがあってよかったです。人が生きるうえでの悲しみとか虚しさとか、ささやかなよろこびとかがうまく表現されていたりもして、工藤の心配りによって幕切れを迎えるとともにしみじみしてしまう。
だけども、多くの方が絶賛する工藤の出す料理の描写には全然そそられませんでした。そりゃあ、おいしそうだなァとか思うんですが、そこまで食欲に火を点けられないというか。美食にあまり興味をもたない性質だからでしょうか。食いしん坊だったらこの作品を別の角度から楽しめたのかもしれないですね。

敢えて野暮なことをいってしまうと、「殺人者の赤い手」と「七皿は多すぎる」には「ありえねー!」と突っ込みを入れてしまいたくなる箇所が散見されましたし、全体的に想像と推理の矛先が腑に落ちないところも多々見受けられまして。話としてはうまくオチがついていても、個人的に納得できないというか、それは穿ちすぎなんじゃないかね、と。ラストの「魚の交わり」の真相とか、特にそうですね。なんというか、そうなんだろうな、と読者を思わず肯かせてしまうほどの真実味がないといいましょうか。
「家族写真」はその点についてはうまいこといってるように思います。この本のなかでも更に地味ですけど、これが一番好きです。
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凶笑面 蓮丈那智フィールドファイルI / 北森鴻
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉
  • 著者:北森 鴻
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 540
  • 発売日: 2003/01
  • 売上ランキング: 289
  • おすすめ度 4.29

2時間ミステリドラマとして映像化もされたシリーズの第一作目。美貌の持ち主であり異端の民俗学者・蓮丈那智とその助手が日本各地にフィールドワークに赴くたびに遭遇する殺人事件を解決していく、というおはなし。

なんか京極夏彦の妖怪シリーズばりの薀蓄の洪水のような、敷居の高いイメージを勝手に抱いていたのですが、読み終えてみれば、ちょっと稀に見るほど読みやすい、とっつきやすい作品でした。
民俗学の学術的知見も咀嚼しやすくて、テンポよくあっという間に一編を読み切れて。

実際、民俗学を専攻している人からしてみると違うかもしれませんが、少なくとも私には、学術的な側面の描写はリアルで説得力のあるものに映りました。
現地調査に行く先々で殺人なんておこらねえよ! というつっこむ向きもあるかもしれませんが、それ以外の部分では不用意な嘘っぽさが排除されているので、そんなに気になりませんでした。
アンタッチャブルな領域と《狐》の存在など、いかにもありそうな感じだし、シリーズ次作以降の展開への引きの魅力は充分。短編だけでなく、こってりと細部まで描写された長編も読んでみたいものです。
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