読書・観劇記録、音楽メモを中心とした備忘録ブログです。
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松本隆/風街図鑑~風編~ (JUGEMレビュー »)
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ケミカルなんだけどナチュラル。一度聴いたら病み付きになる名盤です。
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丘の家のミッキー 4 / 久美沙織
丘の家のミッキー〈4〉 (集英社文庫―コバルトシリーズ)
丘の家のミッキー〈4〉 (集英社文庫―コバルトシリーズ)
  • 発売元: 集英社
  • 発売日: 1986/01
  • 売上ランキング: 345063

 

おかみき四冊目。

名門大学受験合格実績をつくるために、森戸南の高等部に進学してくれと、教頭から直々に頼まれた未来。確かに森戸南に愛着を感じ始めてきたところなのだけど、華雅学園では校長先生が入学をほぼ確約してくださっている。

そんな未来が教師たちに依怙贔屓されているとクラスメイトの一部が、体育のバスケットボールの最中に意地悪を仕掛けてくる。うららが上手くとりなしてくれたからよかったものの、それがなければどうなっていたことか。

また、受験勉強に不安を抱く未来は、前の席に座る杉丸に、授業をテープに録音してもらい、復習をしようと本気で思っていた。だが、教師がぞんざいかつ高圧的な授業が、PTA会長や校長らにばれるのではないかと恐れ、結果的に一泡吹かせてしまうことに。

学校での生活も大事だが、未来にとっては今の面子でヨットを楽しめるのが限られていると、肌で感じている。だから朱海のアイディアで大会に出ようというプランが持ち込まれ、南部のおじいさんにコーチをしてもらい南部さんの息子のヨット『エンチラーダ』も借りて、本格的に練習をできるようになって嬉しいのだ。

しかし、悩ましい事態にも陥っている。朱海の誕生日の翌日にある香道の免許皆伝のお披露目が、華雅の学園祭とかさなってしまったのだ。違う学校に通っていながら、学園祭でソロリティ―の主催するバザーへの出品を許されているのだ。どちらに行けばいいのか、直前まで決めかねている未来だったが・・・。

 

まず、ツル先生がうららと朱海の姉・西在家の志乃と結婚していて子供までいることにびっくり。志乃が十九歳のときに結婚したって、出会いは森戸南女学館で教師と教え子の関係だったのだろうか。

朱海のアプローチに未来が気づかないのも、やきもきする。ストレートに朱海が言葉で告げるまで、朱海と未来はくっつかないのかもしれない。華雅の存在が、麗美さまへの慕情が、男性といい仲になることにブレーキをかけているように思える。華雅の学園祭で、次巻に何かが起こるらしいので、少しはふたりの関係に進展がみられるといいのだけれど。

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丘の家のミッキー 3 / 久美沙織
丘の家のミッキー〈3〉 (集英社文庫―コバルトシリーズ)
丘の家のミッキー〈3〉 (集英社文庫―コバルトシリーズ)
  • 発売元: 集英社
  • 発売日: 1985/07
  • 売上ランキング: 296433

 

おかみき三冊目。

夏休みのある一日。校長先生に呼ばれて久々に華雅学園を訪れた未来。先生は未来に高校入試はしてもらうものの、入学を確約してくれたのだった。そして、なんとその日は登校日で、トコら久々の顔にあわせることになり、なんとソロリティ―でお茶をすることができたのだ。しかも誰にも内緒で麗美さまのお宅に泊めていただいた。久々に会う麗美さまのうるわしさに華雅愛を再確認する。

一方、湘南に戻ると、テレビの取材で留学生バートに密着をしたいという、胡散臭い内田という未来の父と旧友だと名乗るディレクターが、ボートハウスで友人紹介などの撮影を強行したのだ。そして、その撮影中にバートに頬っぺたながらもファーストキスを奪われ、それが放映されてしまう。

ところでバートが取材を受けたのは、憧れの原節子に会わせてくれるといわれたからだという。紹介されたのは偽物だったけれど、その直後、街で見かけたのは本物の原節子だったのかもしれない。

夏の終わり、ホタル狩りを企画し、麗美さまと加奈子さまとトコを招待したら、加奈子さまの運転手として名門大学の学生二名もついてきて、ただならぬ仲のご様子。加奈子さまを想い人とするトコと杉丸はショックを隠し切れない。

バーベキューパーティーのあとに怪談で肝試ししながら、ホタル狩りしに行き、最後に花火を楽しんだ。

夏休み明け、森戸南女学館に久々に登校した未来は、朱海やバートのファンたちに追い回されてズタボロにされてしまう。そして朱海の親衛隊長・稲子の美しさに魅了され、お手紙のやりとりをしたいと申し出て、なんとか未来の存在を納得させてしまった。

始業式に出た後、未来は教頭に呼び出され、あることを告げられる・・・。

 

あらすじというには拙すぎるが、これだと朱海が出てこないけれど、本当は結構登場してます。すいません。なぜか今回は朱海の存在が省きやすかったのです。

原節子は二年前に九十五歳で亡くなったのですが、今作で姿を現したのは果たしてあの伝説の女優だったのだろうか。それにしても、三十二年前に描かれた小説が扱った人物の神秘性が損なわれぬまま、つい二年前までひっそりと生活し続けていたことが凄いと思う。

あとは、テレビのディレクター内田の業界人ならではの胡散臭さ満点っぷりが面白かった。三十年前とはいえ、ここまで業界ズレしてる人なんて今どきいるのかなァ。

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丘の家のミッキー 2 / 久美沙織
丘の家のミッキー〈2〉 (集英社文庫―コバルトシリーズ)
丘の家のミッキー〈2〉 (集英社文庫―コバルトシリーズ)
  • 発売元: 集英社
  • 発売日: 1985/01
  • 売上ランキング: 235292

 

おかみきの二巻目。

アメリカからの留学生・バートは古い邦画、特に原節子に憧れる日本人とのハーフ。朱海の家にホームステイしている。朱海がバートのためにひらいた聞香会で遭遇した、親戚のみづゑは朱海との噂を信じてあからさまに未来に意地悪してくる。うららと朱海の姉・香織さまは華雅御前とも呼ばれた華雅エンヌだったが、それゆえに卒業せずに小説家へと転身したのだという。しかし、華雅出身であることを未来が名乗ったりすると、発狂寸前になってしまうほど、華雅にいたという過去がアンタッチャブルなことになっているらしい。

そんな新しい出会いのなかで、未来の悩みは、ヨット『ミッキー』に乗るために、懸垂をできるようにならないといけないこと。人の助けなしに船体に乗れないと、迷惑をかけてしまうからだ。でも、未来は懸垂どころか腕立て伏せすら覚束ない。努力せねばと、朱海にコーチしてもらったりもした。

みづゑに、彼女の在学している聖フェリシアに合格して蹴ってみせると、ケンカついでに啖呵をきってしまったり、学校では夏期講習へのお誘いもあり、高校受験のムードも高まってきている。未来も、華雅の外部試験の過去問題をやろうとするも、なんだかんだで出来ずじまい。

ヨットに乗るには、この夏が最後かもしれないからだ。朱海たちが来年は大学受験生となるのだ。このタイミングを逃したら、ヨットを楽しめる機会が遠くなってしまう。悩ましい未来は、ヨットに乗るのだが、沖でみづゑのウィンド・サーフィンと接触し、海の中へ落ちてしまう・・・。

 

未来と朱海との距離感が少しずつ縮まっていくのが微笑ましい。とはいえ、あくまで小刻みではあるけれど。

そして、香道の聞香会の場面があるのが興味深い。香道はきっと奥深いだろうから、今後、もうちょっとフォーカスしてくれると嬉しい。

さて、未来は華雅学園に戻るのか、森戸南に残るのか、それとも外部の他の高校に!? どこになるとしてもひと悶着ありそう。早くも華雅に戻るという選択肢が一択だったはずなのに、それも揺らいできた。恋愛モノというよりは未来の成長の描写に重きを置いているおかみきだから、どう転んでも楽しいだろう。杉丸がトコの想い人・加奈子さまを慕ってしまい、華雅学園に進学しようとしているくだりも面白い。受験は実は大したことではないけれど、ある意味では人生の分岐点ともいえるので、そこをどうにか乗り越えていただきたい。未来も杉丸も朱海も。

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丘の家のミッキー / 久美沙織
丘の家のミッキー (集英社文庫―コバルト・シリーズ)
丘の家のミッキー (集英社文庫―コバルト・シリーズ)
  • 発売元: 集英社
  • 発売日: 1984/09
  • 売上ランキング: 844071

 

80年代コバルトのある意味での極北。藤本ひとみや新井素子、山浦弘靖などがミステリ、SFの人気シリーズを生産していくなかで、正統的な青春少女小説をヒットさせたのが久美沙織。

この『丘の家のミッキー』のあとがきのように、リアルタイムな読者とのやりとりが刻みつけられていて、その先人には後追いの読者はついていくことができない。それでも、版は重なった。

出版から二十年のちにイラストを一新して再版されたが、どれだけの反響があったのだろう。調べてみる気にはならないのでそのままにしておくが、『マリア様がみてる』のヒットに便乗して女子校の世界を描いた「おかみき」は、「まりみて」と違い、成長し、変化していく少女の世界が描かれている。まりみては第一巻だけしか読んでいないのであまり知らないのだが、何か決定的なものが違う気配を感じたのを覚えている。

氷室冴子の『クララ白書』『アグネス白書』シリーズ全四冊も、寄宿舎を舞台に、過ぎていく学園生活の中の少女のかけがえのない青春を描写し、外部の世界、男を含む大人の世界へと進んでいく物語である。

久美沙織がウェブサイトに書いた文章曰く、7、8巻あたりでそれまでの読者が離れていく決定的な物語の転換があったとのことで、それがどういうものか、確かめてみたいと思う。

 

――と、いうことで全巻揃えていながらいつか、いつか、と手をつけられずにいたおかみきを読んでいきたいと思います。これまで何度か読もうと思っても途中で諦めてしまっていたので。橋本治の『窯変源氏物語』を頓挫させているので申し訳ないのだけれど、おかみきはいつかは挑まなければならない小高い丘なのです。勿論、窯変源氏物語もですが、こちらは更に高い山だな。ブログというツールが外部に拓かれたウェブであれば、拙文を晒すのは恥かもしれない。けれど、ウェブという世界をほんの少しでも豊かにできるのであれば、忘備録ブログであっても、書き切ることができるような気がするのです。と、いうことで一巻目の感想はたたんでおきます。

 

 

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月曜日は、女神にララバイ / 図子慧
月曜日は、女神にララバイ (集英社文庫―コバルトシリーズ)
  • 発売元: 集英社
  • 発売日: 1990/05
  • 売上ランキング: 2254399

 

シリーズ第三作目にして図子慧最後のコバルト文庫。まあ、その後スーパーファンタジー文庫からは出す訳ですが。

青春ミステリといった雰囲気のある作品。

仙子が真夜中にとった「宮内に関わるな、死ぬ」という謎の電話。

宮内家は病院を経営する大金持ち。仙子の親友・青葉の母方の親戚である。病院事務長の息子・雪矢の家庭教師を請け負った透仙は、青葉の従姉である薔子に恋してしまう。また、テレパスの能力もなくなってしまった。

そして、自動車事故で薔子が怪我を負うことに。

「お前の大事な女が死ぬ。手を引け」と再度かかってきた電話は関係あるのか?

そして話は二転三転して・・・といった筋。

 

面白く読めました。まさかのミステリでしたが、図子節がきいています。シニカルでクールでファニー。

青葉は暁彦に失恋して、高柳にひょっとしたら・・・という流れもいい感じ。仙子と温海が仲睦まじい描写で終わる物語は、その次を読ませてくれるのでは、と期待しちゃっていたでしょう、この作品をリアルタイムで読んでいたなら。結果、透仙や仙子、温海、青葉らのこれからが描かれることはないだろうということも、2017年の現在の私は知ってしまっている。

コバルトで活躍し続けることも難しいし、一般文芸の世界で活動することも容易くない。

それでも、図子慧にはコバルト時代を黒歴史にしないで、それも含めて名作を生み出していってほしい。

過去作の電子書籍化で、人気に火がつくかもしれない。とにかく書き続けていって、それを出版できる環境があり続けていってほしいと思う。

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日曜日には天使とデート / 図子慧
日曜日には天使とデート (集英社文庫―コバルトシリーズ)
  • 発売元: 集英社
  • 発売日: 1990/02
  • 売上ランキング: 2117598


『土曜日はあなたと雲の上』につづくシリーズ二作目。

もうこれ、面白いよ。展開が読めない。驚愕の終盤は勿論だけど、中盤の物語のシリアスかつ大胆な運びに夢中になりました。

仙子の兄・透仙が恋に落ちてしまったことから、テレパスの能力を失ってしまった。その逢引きを追跡して相手を確かめてやれ、と仙子とその恋人にして透仙の友人である温海、仙子の親友・青葉らは最新の発信機を透仙のコートにひそませて追跡していた。その途中で、透仙は忽然と姿を消す。

姿を消した真相は思いもかけないものだけど、作品冒頭の妖精みたいなボーイッシュな女の子が仙子に手渡した青い花はとても綺麗で、女の子の不思議な美しさが最後にも現れて、透仙を助け出すことができてめでたしめでたしと諸手をあげることはできない。せつない。

透仙のテレパスも土壇場で復帰して、結果、仙子の追試で問題と解答をやりとりしてカンニングしてみせるくらいに元通りになる。

 

SFファンタジー色が強い今作。それが意外だったものの、歩くのに疲れて仙子が温海に軽く触れて、宙に浮かんで移動するくだりなど、何でもないけどふたりの蜜月っぷりが垣間見えて愉快。

次の『月曜日は、女神にララバイ』で三部作はおしまい。ピュアミントもそうだけど、短いからこそそのキャラクタや設定の魅力が遺憾なく発揮されるのかもしれない。でも惜しい。

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土曜日はあなたと雲の上 / 図子慧
土曜日はあなたと雲の上 (集英社文庫―コバルトシリーズ)
  • 発売元: 集英社
  • 発売日: 1989/09
  • 売上ランキング: 1945580

読書の秋ということで、このごろ小説を読んでいなかったので、図書館から図子慧の三冊揃えの、女子高生・仙子が活躍するシリーズを借り出してみました。

 

三十年も前の作品とは思えない。携帯電話やインターネットなどの現代のツールがなくてもそれほどストレスを感じない。

仙子は一目惚れした大学生・温海(あつみ)に触れると空を飛んでしまうという、謎の能力を具えてしまった! それと同時に、兄の透仙がテレパスだという事実を告げられて・・・というストーリー。

ラブコメでSFファンタジーで青春ものです。そんなに派手じゃないけれど、そこかしこに仙子や友人の青葉の恋心が挟み込まれている。透仙のテレパスの能力も、遠隔で通じ合うことができるという面もあり、携帯電話の機能を果たしているともいえる。

負傷した青葉と温海を救うために、意図的に空を飛ぶべく、仙子が温海とくちづけするあたりはなかなかドラマティック。ファンクラブがいくつもできるほどの美貌を持つ透仙の飄々とした佇まいも、物語に彩りを加えている。

ラストシーンのみんなで輪になって回るところはなかなか感動的。すべての問題を簡単に済ますわけにはいかなくても、それでも前を向いている感じが素敵だ。

そしてヒロインの仙子とその相手役温海がラブラブであることが、何よりも救いになっている。次作も楽しみだ。

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All for One〜ダルタニアンと太陽王〜 / 宝塚歌劇月組

宇月颯がカッコよかった・・・!

いぶし銀の渋さ。三銃士の一人としての活躍っぷり。これから月組はどうなっていくのだろう。宇月颯はどうなっていくのだろう。とにかく、美弥るりかがどうなるのかもわからない。月城かなとと暁千星がどれだけピックアップされていくのだろうか。月組なら何が起きてもおかしくない。

珠城りょうと愛希れいかの盤石のトップコンビはいつまでも見続けていたいけど、若手の躍進を考えると、そして美弥るりかの存在を考えるとそんなに長くはないと思われ。よく引き合いに出される男役若手でトップ抜擢の天海祐希は短期政権だった。愛希れいかはいつ退団してもおかしくないほど活躍してきている。

単独二番手として充分に魅力を身につけている美弥るりかも、天海祐希時代の二番手・久世星佳みたいに待った甲斐があればいいけど。

というと、宇月颯はやっぱり別格スターであって、路線に乗るのは難しいのだろうか。時間は限られている。誰もがトップになれるわけではないけれど、可能性だけは残しておいてほしいなあ、と思う。

 

珠城りょうは男らしさをムンムンと振りまいていて、この作品のコメディの部分にもうまくはまっていて、貫禄も充分。

愛希れいかはルイ14世という男役であり娘役でもある役に、華やかさと高貴さがマッチしていてよかった。

美弥るりかはそんなに前に出てくる印象はありませんでしたが、色気がある眼差しがとても素敵でした。

月城かなともクールな美貌でコメディ部分とのギャップが面白かったです。美しいですね。眼福です。

 

よく考えると一本物にする必要はあったか?という疑問はわいてくるものの、楽しい一作でした。

 

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邪馬台国の風/Santé!!〜最高級ワインをあなたに〜 / 宝塚歌劇花組

とにかく悪い前評判しか聞かなかった『邪馬台国の風』でしたが、そんなに言われるほど悪くはなかったですよ。暗転するときに流れる音楽が、吉本新喜劇っぽくて、それが何度も続くので、演出の意図と違う意味で面白かったです。笑わせてるのではなく笑われてる感じ。ただ、リピートしなきゃいけない贔屓筋のかたは大変だなあと思うわけです。

エンディングもよく解らなかったし。

明日海りおと仙名彩世のトップコンビはいい感じでした。華やかで美しい。

 

ショーは冒頭の路線・準路線男役5人の女装で始まるのが愉快でした。前もって知らずに観劇したのですが、瀬戸かずやから漏れ出る香ばしいオカマ感がそれに気づかせてくれて、特に印象に残っております。

ワインをテーマにしたショーということで、ワインについて詳しくないのですが、それでも楽しく観ることができました。

星条海斗がメインになったシーンも良かったです。美しさが目をひきました。

全体的にパワフルだけどちょっと上品なワイン的なテイストで、タカラヅカを観たー!という感じで充実した作品だったと思います。

 

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未来へ…… / 新井素子
未来へ・・・・・・
未来へ・・・・・・
  • 発売元: 角川春樹事務所
  • 価格: ¥ 1,944
  • 発売日: 2014/11/13
  • 売上ランキング: 158435

 

いつの間にか出ていて、文庫版が発売の報を聞いてこの作品が出版されたことを知る始末。新井素子アンテナがうまく働かなかったようだ。反省。ということで、『イン・ザ・ヘブン』という長編も出ていたこともスルーしていたようなので、こちらに関してはいずれ。

 

『未来へ……』は、読者を引き込む力はすごいあると思う。読んでいて次に何が起こるか解らない、次を知りたい、と読み手を翻弄する力。

でもなー、ふたりの主人公、母と娘なのですが、このうち娘の一人称語りの部分がちょいと辛い。文末が「なんですー。ふにー。ぐっすん。」だったりするのです。癖の強さも新井素子節ではあるけれど、ちょっと厳しいかな。でも。

 

先述した通り、本編は、読ませる作品でした。だから多少違和感を文体に感じつつも、許せてしまう。私は。

SFらしいとはいえないものの、一種のタイムパラドックスものになっていて、ひょっとしたら夢オチなのかもしれぬと思わせながらも、最後がふわっと着地した感じに好感をもちました。

ゴリゴリのハードなSFを期待していると肩透かしをくらうかもしれませんが、佳作です。よかったです。

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